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2000年9月24日
 ぺんぱぱさんのお便りです。

ぺんぱぱさんのお便り

大型高橋小説 高橋】を読みました。
 これは、現実問題として、当事者にとっては、大きな問題ですね。
 というのは、私は、一部上場会社の人事課で勤務しているのですが、JISコードも、句点コードも、アスキーコードもない名前の人がいるのです。
 たとえば、斎藤さん、斉藤さん、齊藤さん、齋藤さんは良いのですが、さい藤になってくると、さいのコードが無いため、さい藤さんとなってくるわけで(という風に説明の文をワープロで書くとなんだか分からなくなります)、さい藤さんではしょうがないんで、とりあえず一番近い、齋藤さんあたりで、間にあわすわけです。
 しかし、さらに深刻な問題があり、なんと、方言が苗字の人がいて、その方言を表す漢字が無いのです。当然、方言ですから、その地方だけにある言葉で、たか橋さんのたか、さい藤さんのさいの場合とは違い、相当する漢字が無いだけではなく、ほぼ同じ形の異字体すらありません。したがって、社内の名簿を作成する場合などは、その人は、ひらがなで処理されてしまい、すごく間抜けです。
 いまどき、一定の規模の会社で、コンピューターによる人事管理データベースを活用していない会社はないのではないでしょうか?また、市区町村役場に於いては、戸籍の登録という問題があり、その人の本来の字体でなければならないはずであり、コードのない人が転入してくる度に、外字を作ることになるのではないかと思います。
 となると、コードの無い漢字の名前の人は、アイデンティティを(多少なりとも)失うことになるしかないのでしょう。
 私も、苗字に「くさかんむり」がついているのですが、「くさかんむり」そのものも、横棒の切れ方で、何種類かに分かれているのです。
 兄が結婚して婚姻届を出すときに、両親が代理で届を出した時に、今は「*」の字ですけど「*」に変えますかと聞かれ、コードのある字体に変えたそうです。私は、あえて、従来の字体で、届けましたので、私の本当の名前は、インターネット上では、使えないのです。


 戸籍のシステムを作った人に聞いたことがあります。無茶苦茶外字が大変だそうです。
 私生まれたときの戸籍はもちろんコンピュータ処理されていない頃だったんですが、結婚したとき役所に正式にはこの字だと言われ、JISコードのない異体字になったんですよ。このときは自分でも知らなかったのでちょっとびっくりしましてね。「異体字っつーより、これ、単に役所の人間の書き癖じゃないか」と思いました。
 ただ、今は異体字を整理してゆく方向だそうで、転居して本籍も移したとき通常の字に戻りました。自分ではその異体字に何の執着もなかったので(知らなかったくらいだから)、それでよかったんですけどね。
日本の標準」今週は「バスタオルのサイクル」です。
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