佐野祭の大型小説 Vol.8


>Vol.7>

<Vol.9<

∧目次∧ぜひご意見・ご感想を
お寄せください。

【宛先】

□大型スポーツ小説「腕を大きく挙げて背伸びの運動」

UDE O OKIKU AGETE SENOBI NO UNDO

んなおしゃべりしながら練習するんじゃないの。深呼吸50本追加。

□大型革命小説「神奈川都市伝説」

KANAGAWA TOSHI DENSETSU

「じゃあ、ここからがいよいよポイントよ。その応募はがきに住所を書くの」喜三郎は言われた通りに、応募はがきに「神奈川……」と書き出した。

□大型消費者小説「かじってはいけない」

KAJITTE WA IKENAI

おまけに歯の根っこに沁みてたいそう冷たかった。このような冷ややかなものはかじってはいけない。

□大型電化小説「扇風機が首を振る」

SENPUKI GA KUBI O FURU

「ふすまに向かって吹いておる」「完全にむこう向いちゃいましたね」「そらっもうすぐだ、ああ来た来た、ああいい風だ……いってしまった」

□大型国歌小説「黄金虫」

KOGANEMUSHI

こがね虫が日本の代表ですか? 違うでしょ?

□大型記録小説「液晶の娘」

EKISHO NO MUSUME

杉野森さんはメニューを見ています。どうやら悩んでいるようです。「……コーヒーを」コーヒーです。杉野森さんはコーヒーを選びました。

□大型定義小説「猫の額」

NEKO NO HITAI

例えばこの目と目の間の上の部分、ここは明らかに猫の額です。ところがこの耳と耳の間、ここは明らかに猫の額ではない。

□大型五輪小説「北緯三十六度」

HOKUI 36DO

いま、長野の寒さを世界に知らしめねばならないのです。軽装で出歩いてはいかんのです。

□大型学校小説「校則物語」

KOSOKU MONOGATARI

先日中学に通う長男が巻き尺で部屋の中を測っている。何をしているのかと聞いたら、校則で「テレビは三メートル以上離れて見ること」と決まっているのだそうだ。

□大型卒業小説「私はピアノ」

WATASHI WA PIANO

「んー、俺カスタネットとかトライアングルがよかったんだけどな」「ほんとに五年生かお前は」

次の作品