日本の標準第99回
森喜朗のスペル

 なにかと世間をにぎわすこのお方ですが、今回のテーマは「神の国」ではありません。というかこの人そのものはまったく関係ありません。
 この人の名前をローマ字でどう書くか、という問題です。
 名前をローマ字で書くときにはいろいろ意見が分かれるところがありまして、まず一つは、姓が先か名が先か。一般には名が先で書くことが多いようですが、その理屈でいうと欧米人の名前を日本語で書くときは姓を先にすることになり、クリントン・ビルと書くのが筋ということになります。日本だけひっくり返すのは変だということで姓を先に書く書き方があります。
 するってえと向こうの人間にはどちらが姓だかわからない、ということで姓だけすべて大文字で書くことがありますが、あまり効果はないようです。まあ、だいたい外国の名前というのは分からないんでね。みなさんアウン・サン・スー・チーさんのどこが名字でどこが名前だかご存じですか? 実は特に名字とか名前とかはなく、アウン・サン・スー・チー全体で一区切りだそうです。
 同様に一定しないのがスペルです。特に長音が付く場合。ローマ字の規則では母音の上に"^"をつけることになっていますが、あまり定着していません。そもそもこれ、コンピュータで入力できないくらいですから。
 訓令式、ヘボン式もまぜこぜになっております。それに輪をかけたのがキーボードのローマ字入力の定着で、ローマ字のつづり方の規則はもはやあってなきがようなものになっています。
 あなたは「よしろう」をローマ字でどう書きますか?


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