日本の標準第118回
九九の記憶

 今週の質問はMasさんからいただきました。


 「九九」をすべて使っているかどうかで友人と対立したのです。例えば,「8×4」を計算するときになんと唱えるか,という点です。
 友人は「はちしさんじゅうに」と言います。「九九」をすべて覚えていて,前後を入れ替えるという面倒なことをせずに,8×4を唱えるのだそうです。
 小生は「しわさんじゅうに」を唱えます。「九九」のうち,5の段より上の段では,先の数が大きくなる組み合わせを
覚えておらず,小さい方の数が先になるように入れ替えて4×8を計算しているようです。
 んん・・・うまく説明できませんが,ゐんばさまには通じたでしょうか?

 とりあえず,「九九」を1の段から,唱えてみていただけないでしょうか。
 小生は,4の段の「しさんじゅうに」は使うが,5の段以上の「ごさんじゅうご」や「ろくさんじゅうはち」は小学校卒業以来使ったことがないようで,口が覚えていません。友人は,見たとおりに唱えた方がラクぢゃん,と言います。確かにその通りだと思うのですが,なぜか入れ替えて唱えます。
 かつての「数学が得意な日本人」の基となっていた「九九」教育の根幹を揺るがす大問題なのでは,とは思いませんが,気になってしかたがありません。

 九九くらいで満足してはいけません。コンピュータ屋は、FFができなければいけないのです。
 FFとは何かって? ファイナルファンタジーではありませんよ。16進数の九九です。
「えふいちがえふ、えふにいちいー、えふさんにでぃ、えふしさんしい……」ってなやつです。かつて新人SEの教育プログラムとして考案したのですが、自分が覚えられなかったので挫折しました。
 それはそれとして、ちょっと待て。
 かけ算するときにいちいち九九を唱えてますか? 別に私9×8を「くはななじゅうに」といったか「くはちしちじゅうに」といったかどうだか覚えてませんが、9×8=72であることはすぐわかるけどなあ。
 まあそれはよしとしよう。問題は言えるかどうかだ。
 Masさんのように「はちしさんじゅうに」は言えないが「しわさんじゅうに」は言える、というときは「最低限は言える」になるわけですね。私のように「くはななじゅうに」か「くはちしちじゅうに」か覚えてないときは「全部は言えない」になるわけです。
 あなたは九九が言えますか? あ、計算できるできないは別問題ですからね。


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