INDEXで一言 2000年7月
2日 大判焼き調査
9日 餅が詰まったとき
10日 岡山−秋田

16日 お詫びと訂正
 
21日 鶏肉へのこだわり
23日 リンスの有効活用
24日 かぶるな
30日 子の付く名前
 

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2000年7月2日

 掲示板でも触れられてますが、HALさんからお便りをいただきました。

HALさんからのお便り

 HALでございます。
 ゐんば先生の大型小説のページをいつも楽しんでおります。

 恐らく、今までの屋根の上の新聞読みの購読紙からすると 先生のところでもご覧になれると思いますが、「朝日新聞 7月1日朝刊の社会面の『青鉛筆』」に
▽「今川焼き」という呼び方は、関東にほぼ限られ、全国的には
 「大判焼き」関西や九州では「回転焼きが主流」。広島大学生による
 調査がまとまり、ホームページ「中国・四国言語地図」で公開された。
 という記事がありました。

 もちろん、標準君の「第71回 円筒形菓子の名称」が頭に浮かんだことは 言うまでもありません。上記のホームページを探してみました。
http://home.hiroshima-u.ac.jp/hoogen/chus/99066n.htm
で、広島大学 学校教育学部 高橋(顕)研究室 の皆様の労作で あります。この他にも、各種の言語関連のテーマの地域分布地図 を作成してあり、1度見てみるとおもしろいです。

 これを見るにつけ、半年間、全国2300人に及ぶ高橋研究室 の皆さんの結論を、たった一週間で半年も前に導き出していた 標準君の慧眼に改めて感心するものです。
 ちゃんと、御座候という商品名が普通名詞化する現象、と 調査結果も、標準君はきちんとつかんでいます。
 地図の分布も、ゐんば先生のまとめた結論の地図と基本的に 同じでした。
 調査を行った学生さんは、標準君を知らなかったのでしょうかね。
 あるいは、そこから触発されて2300人の調査に進んだとか。

 記事は、お間抜けを探るという「屋根の上の新聞読み」のコンセプト とは外れますが、皆さんに紹介したいと思います。どこかに 載りませんでしょうか?

 ではまた。
 こいつがその記事ですね。
「蜂楽饅頭」は標準くんではでなかったな。あのときの128人の調査でさえ選択肢は17個になったから、2300人に聞くといくつになることか。
 さてたいへんアカデミックな「日本の標準」、今回は「鼻をかんだ後」です。
2000年7月1日朝日新聞東京本社14版より
2000年7月9日
 HALさんからお便りをいただきました。
 HALでございます。
 大型小説は楽しんで読んでいるのですが、不精で一票をいれる事どまりでした。
 初めて感想(といいながら、中身は別物)を送ります。

 大型官僚小説「絵に描いた餅を食べながら」は、むちゃくちゃな論理で全くかみ合わないのに、なぜかひき込まれてしまう杉野森の迫力と論理、それによって思わず死の商人になりきりかけた喜三郎の、最後のつぶやきの対比がとてもおもしろく読めました。

 これを読んで、昔、杉野森と同じ経験をしかけた事を思い出しました。

 保育園の餅つき会の後、出来立ての餅を食べているとき一人のお母さんが餅を喉に詰まらせたのです!
 反射的に、私を含めた回りの者は、「大丈夫ですか!」と聞きました。

 問題は意外なところにありました。
 餅を喉に詰まらせているのです。いいも悪いも、苦しいも大丈夫も、返事の声が出せないのです!
 それに気づかず、もう1度「大丈夫ですか?」と聞いてしまう事のなんというおろかさ。
 後の反省会において、次の点で、これは罪であるとの結論に達しました。
・答えられない事を聞くおろかさ。
・一瞬といえども、心配して聞いているのになぜ返事をしないのだ? と思ってしまう傲慢さ。
・そのおろかな行為と傲慢な心が、生死を分ける3分間のうちの貴重な数十秒を奪ってしまうこと。

 隣の人が、餅を喉に詰まらせたならば、絶対に「大丈夫ですか?」と聞いてはなりません。 

 直ちに、背中を強く叩くとか、喉の奥に持ちが見えていれば指を入れて引っ張り出すとか(これは、失敗すると更に押しこんでしまう危険があるらしいのですが)、かなわなければ119番を大至急呼ぶとか、命を助けるべきなのです。

 幸い、詰まらせたお母さんは背中を叩いてむせながらももちが取れて事無きを得ました。

 皆で、この命がかかった貴重な経験から、教訓をまとめました。
「餅を詰まらせた人には、詰まらぬ事を聞いてはならない」

 失礼しました。
 それではまた。

 タップを取得しましょう。
 リングもしくは相手の体を何回かパンパンパン、と叩くのです。そうすると声は出せなくてもギブアップの意志表示となります。
 「日本の標準」、今回は「パジャマで過ごす休日」です。
2000年7月10日
 かの岡山県の野球部金属バット殺人事件、容疑者が秋田で見つかったと聞いたときはさすがにみんな驚きました。
「え? まさか全部自転車で行ったわけじゃないだろ?」(そのまさかなんですけどね)とかいいながらいろいろ話していて、なぜ少年は秋田に逃げたかという話になりました。
「んー、あれだな。中国地方のやつは東北に人間が住んでいるというイメージがないんだな。だからあそこまで逃げれば大丈夫だと思ったんだろう」と、無茶苦茶なことをいっているのは東北出身のおっさん。
 それに「うん」と肯定しているのが、中国地方出身のやつ。
 この事件の一断面をお伝えします。「屋根の上の新聞読み」に「ポケモンを題材とした」を追加しました。青少年犯罪の挫折を描く「志半ばにして」と二本同時リリースです。
2000年7月16日
 さて、いきなりお詫びと訂正です。
 前回の「日本の標準」「パジャマで過ごす休日」の問題をお寄せくださったぺんぱぱさんからお便りをいただきました。
ぺんぱぱです。この度は、有り難うございました。結果がでるのが楽しみです。

さて、別に気にしていないのですが、私の名前は ぺんぱぱであり べんぱぱではあ りません。

私は、普段、ノートPCを使っているので、濁点と半濁点の区別が付かないときがあります。今回、皆さんの投稿結果をプリントアウトしてみて気が付きました。

ほかにも、Ms.K@名古屋さんはべんばばと間違っていました。

ところで、私が何故ぺんぱぱなのかについてお話しします。

ぺんぱぱのぺんはペンギンのぺんで、ぺんぱぱのぱぱはパパのパパです。

私の髪の毛は、太くて堅く、つむじの場所が後頭部にずれているので、洗髪して寝た次の日の朝は、必ずと言っていいほど、逆立っています。その様子がまるでイワトビペンギンの様であること。また、低血圧なせいか、または、関係ないのかわかりませんが、起きがけは、不機嫌そうな顔(実際には不機嫌なわけではないのですが・・・・)をしています。その不機嫌そうな顔が、サンリオのキャラクターのバッドばつまるに似ているという理由で、妻は私をぺんちゃんと呼びます。

2年前の7月に、長女が生まれ、私は一児の父になったので、ぺんぱぱになりました。私は、妻を呼ぶときは、ママしゃんまたはぺんままと呼び、長女を呼ぶときは、茜どん(長女の名前はあかねです)と呼びます。

下らない理由ですが、このような次第です。

ただ、 ぺんぱぱ や ぺんまま は、他にも使っている人がいるようですが、それについては、どちらが本家だ元祖だということは、全く気にしていません。

以上です。

他にも、日本の標準的な考え方は何かについて、聞いてみたいことについて色々あり ますので、また、メールします。

今後ともよろしくお願いします。

 あら、ほんとだ……ごめんなさい。
 間違えないように書いておきましょう。これが濁音の「べ」です。これが半濁音の「ぺ」です。ついでに、これが濁音のカタカナの「ベ」です。そして、これが半濁音のカタカナの「ペ」です。そして、今回の「日本の標準」は「シャンプーの背後」です。
2000年7月21日
 HALさんからお便りをいただきました。
いつも楽しませてもらっています、HALです。

屋根の上の新聞読みの題材になりそうな記事がありました。
最近の切れ易い少年達と通づるものがと言うか、なんというかまあ・・・次の記事です。
東京中日新聞 7月17日付け朝刊

「『料理の鶏肉の大きさでケンカ、妻を3階窓から放り出す』
 ロイター電によると、エジプトのカイロで、男が料理の鶏肉の大きさをめぐって妻とけんかとなり、3階の窓から妻を放り出した。
近所の住民が妻を病院に運んだが、背骨を折る重症。男は警察に捕まった。
 地元紙によると、男は息子たちの分より大きい鳥肉を求めたが拒否され、立腹したという。
 男はそもそも自分が鳥肉を与えたのだから、二人の息子より多くもらうのは当然だと主張している。」

 いやー、自らのアイデンティティを鳥肉に求めたのでしょうか?
あるいは父親の威厳を保つ最後の材料が鳥肉だったのでしょうか?
「逆肉に触れる」言葉があったのでしょうか? 考えさせられます。

 これだけ読んじゃうとアホですけどね。きっとここにいたるまでに伏線があったのですよ。
 既に何年も前から夫婦の間は冷え切っていて、妻の愛情は息子たちにのみ向けられていた。
 もはや家庭は男の安らぎの場ではなかった。そんな男が唯一安らぎを感じることができるのが、ペットボトルでロケットを作って飛ばしているときだった。
 その年のペットボトルロケット大会で、男のロケットは見事新記録を出して優勝する。男はトロフィーと、副賞の鶏肉一年分を手に家に帰った。
 その日、まさに男は主役のはずだった。しかし、夕食の鶏肉はあきらかに男のものが一番小さかったのだ。
 妻にもっと寄こせという男。妻は答える。
「うるさいわねえ、それしかないのよ」
「そんなはずはない。一年分あるはずだ」
「鶏肉一年分もどうしろっていうのよ、みんな肉屋に売っちゃったわよ」
「なんだと。あれは俺の勲章だぞ」
「なにが勲章よ、たかがペットボトルロケットで。子どもじゃあるまいし」
 他のことは我慢できても、ペットボトルロケットのことをけなされるのは男には耐えられなかった。妻を捕まえ窓から……って、これじゃ立派なアホだな。
 まあ、これだけ怒るからにはそれなりの訳があるはずです。例えば二人の息子が実は3歳と2歳だったとか。
 てなわけで久しぶりに猫になれに3猫追加しました。
2000年7月23日
 シャンプーより先にリンスを出してしまう。
 おそらくこの取り返しのつかない過ちを犯した経験のある方は多いのではないでしょうか。
 対処方法にはいくつかあります。あきらめてリンスは流してしまう。根性でもとの容器に戻す。シャンプーより先にリンスしてみる。
 今日は、先日私が試してみた方法をご紹介したいと思います。
 左手に取ったリンスがこぼれないように、そのまま水平をキープします。右手でシャンプーの容器を上からつかみ、そのまま逆さにします。つまりシャンプーの口が手のひらに向くようにするわけです。その姿勢でシャンプーの脇腹を押し、適量のシャンプーを右手手のひらに取ります。この間リンスの乗った左手は常に水平を保つように注意してください。
 シャンプーが取れましたら頭に乗せます。このときシャンプーの容器を離すタイミングが難しいですが、一時的なものですからその辺に転がしておいてください。そして右手一本で頭をよく洗います。洗えましたら洗面器・手桶・シャワー等で頭をゆすぎます。くれぐれもこの間リンスの乗った左手は常に水平を保つように注意してください。
 あとはおわかりですね。左手のリンスを頭につけ、後は普通にリンスするだけです。
 先週の「シャンプーの背後」に続きまして、今週の「日本の標準」は「心に残るプレゼント」です。
2000年7月24日
 製造物責任法(いわゆるPL法)の制定以来、取扱説明書などにいわずもがなの注意書きが見られるようになっています。
 CDラジカセの調子が悪くなって、縦にしたり転がしたりしないとCDがかからなくなっていたのですが、ついにまったく動作しなくなり新しいのを買ってきました。
 いえ、注意書きがあったのはそのラジカセのマニュアルじゃないんです。
 そのラジカセを包んでいた袋。ここに「!警告」の文字とともにこう書かれていたんです。
「ポリ袋を頭からかぶるなどしたときに口や鼻をふさぎ窒息により死亡や大けがをすることがあります。
幼児の手の届かないところに置いてください」
 それをいえばゴミ袋もスーパーの袋もみんな条件は同じですが、そのようなことを書いてあるのを見たことがありません。なんか抗議があったんですかねえ。
屋根の上の新聞読み」に一気三本リリースです。「お詫びに向かない商品名」「スロバキアの調べにのって」「タイトル掲載不可」。
2000年7月30日
 SPEEDが解散してはや4ヶ月ですか。
 あるとき妙なことに気がつきました。あのくらいの世代の女の子が4人集まって、内3人に名前に「子」が付く(上原多香子、今井絵里子、島袋寛子)というのは大変珍しいのではないかと。
 最近名前に「子」が付く女の子というはめっきり減っております。たとえば似たような世代の「モーニング娘。」は10人もいて名前に「子」が付くのはたった1人、しかも世代の離れた中澤裕子です。
 まあ、今はまだよいです。あと数十年すると「子」の付く名前は婆さん用の名前、ということになるのでしょうか。
 「日本の標準」今週は「バス停××前」です。